2018年6月9日 テキサス州プラノ高等学校で、一人の青年が発表した卒業スピーチが、今、全米で話題となっています。
今日のADHD's roomでは、この青年のスピーチを翻訳し、彼の写真と共に、紹介していきます。
この記事が終わった時、必ずあなたの何かが変わるでしょう。
(※記事の最後で実際の映像もご覧になれます)
”誰とも話さない”発達障害の青年
今回、話題を呼んでいる青年の名前は「セフ・スコット」
彼はとてもおとなしい性格で、とても人前でスピーチをするような性格ではありませんでした。
彼もまた、発達障害だったのです。
唯一、彼が普通に話す事のできる、自閉症の17歳の女性がいました。、しかし、彼女と話す時でさえ、好きな映画の話題以外は、ほとんどが支離滅裂であまり理解ができない話ばかりだったそうです。
誰も知らなかったセフ・スコットさんの言葉
セフ・スコットさんは、そのせいもあり、普段から誰かと会話をする事もなく、とても影の薄い生徒でした。
クラスメイトは、高校生活の中で、彼の声を聞いた事すら無かったそう。
そんな彼が、高校最後の卒業式、全校生徒や保護者、生徒の前に立ち、なんとマイクを握ったのです。
それを見たセフの親戚、父親は、驚きのあまり気絶してしまいました。
そりゃそうだ、って感じですね(笑)
セフ・スコットさんがが語る予想外の事
突然、ステージの前に立ちマイクを握った彼を見て、観客は静まり返ります。
彼は、このスピーチの中で、幾度となく「予想外の事をしてください」と語ります。
何度も何度も「Unexpected(予想外の事)」と。
彼は、なぜそこまで「予想外の事」にこだわるのでしょうか?
セフ・スコットさんはなぜ「予想外の事」と繰り返したのか?
セフ・スコットさんが「予想外の事」という言葉を強調した理由。それはまさに、彼自身にありました。
誰とも話す事が無かった発達障害の青年が、大衆を前に、誰も予想できない事をやってのけたからです。
この時の彼は、自信に満ち溢れ、誰も見た事が無いほど輝き、全力で語り続けました。
セフ・スコットさんが語る「克服」の大切さ
「私の弟は、脳腫瘍を患っていました。しかし、苦しい闘病生活を乗り越え、今、共に幸せに暮らす事ができています。
弟は、脳腫瘍という大病を乗り越え、克服しました。現在では、その経験を活かし、児童支援活動や寄付活動、講演活動を行っています。
苦手な事を克服すれば、大きな成長に繋がります。僕は、ただでさえ話すという事が苦手なので、このスピーチの練習はとてもつらく、困難を伴いました。
しかし、母と弟が親身にサポートをしてくれたおかげで、私は今、この場に立っています。」
会場は、歓声と拍手で包まれました。
セフ・スコットさんにとっての卒業
セフ・スコットさんは、力強い眼差しと決意で、スピーチを続けます。
「今、ここにいる私たちは、共通してやり遂げました。私たちは今日、卒業するんです。みんなと同じ服を着て、帽子をかぶり、僕は今、みんなと一緒にいます。僕は頭は良いんです、僕が卒業できるなんて、思ってなかったでしょ?」
こんなジョークを交えながら、淡々とスピーチを続けるセフ。
会場は彼の言葉に聴き入っています。
セフスコットさんが伝えたい、予想外の作り方
彼は、幸せを作り出す予想外の作り方について語り始めました。
- 「レストランで順番待ちをしていたら、あなたが呼ばれた時、後ろの方に譲ってください。」
- 「せっかくチケットを買ったのに、いけなくなった!そんな時は、誰かにチケットをあげてください。」
- 「障害を持つ方が接客をしてくれたら、ありがとうと言ってください。」
周囲への少しの気遣い、優しさで、日常に予想外のハッピーな出来事を作る事ができます。
セフは、観衆を引き込み、スピーチを続けます。
セフスコットさんが語った「自分の為に生きる」
「一番の予想外から生まれる幸せは、自分の為に生きる、という事です。
今、自分に問いかけてみてほしい。」
歩めていないなら、その道へ、一歩踏み出す勇気はありますか?
それは、予想外の事ですか?
もしかしたら、あなたの愛する人たちにも、否定されるかもしれません。
しかし、自分の信じる道を歩みましょう。
他人の夢をおいかけてはいけません。
あなたがやりたくない事に、時間を無駄にしないでください。
予想外の事をしましょう。
止まない拍手と歓声
セフ・スコットさんのスピーチは、会場にいる全員の胸を熱くし、雷鳴の如く拍手の音を轟かせました。
発達障害を抱え、とんでもない生きづらさと壁を前にしても、彼は屈する事無く、大勢の観衆へ語り掛けたのです。
そして、このスピーチは、今こうして、海を渡り、私たちの元まで届いています。
会場の観衆と同じく、心からの拍手を送りたいですね。
セフスコットさんのスピーチ動画をご覧ください
いかがだったでしょうか?
発達障害当事者の方から、そうでない方まで、心に響くスピーチでした。
下に、セフ・スコットさんのスピーチ動画も載せておきますので、ぜひぜひ、そちらもご覧ください。
それでは、またお会いしましょう。
See you again♪